“以前の私の役割は、関係者全員がIT予算について理解できるようにすることでしたが、今はマーケットを向いて変革を推進する役割に進化しています。TBMを活用することで、自分たちの役割が変わりました。単にコストの話をするだけでなく、ビジネス変革や価値について、ビジネス部門のパートナーと対話することができるようになりました。”
ニック・プリ(Nik Puri)氏
FedEx社 IT担当SVP
“以前の私の役割は、関係者全員がIT予算について理解できるようにすることでしたが、今はマーケットを向いて変革を推進する役割に進化しています。TBMを活用することで、自分たちの役割が変わりました。単にコストの話をするだけでなく、ビジネス変革や価値について、ビジネス部門のパートナーと対話することができるようになりました。”
ニック・プリ(Nik Puri)氏
FedEx社 IT担当SVP
FedEx社のIT担当SVPであるニック・プリ氏がデジタル変革、デジタル変革がもたらした顧客サービスへの影響、ビジネス部門との協業、Technology Business Management (TBM)のメリットについて語ります。
FedEx社は、220以上の国や地域において、迅速で信頼でき、時間に正確な配送を実現し、世界の国内総生産の99%を占める市場をつないでいます。また、世界最大の貨物航空会社でもあり、同社の650機の航空機、10万台の車両、45万人のチームメンバーが、毎日1,200万ポンドの貨物の輸送にあたっています。
アムステルダムに拠点を置くニック・プリ氏は、ITのSVPを務め、FedEx社の中東、アフリカ、欧州、アジア太平洋地域のIT戦略、アプリケーション開発、インフラ、セキュリティを統括しています。自身がFedEx社において推進したデジタル変革について、その主な原動力は「しなやかさと敏捷性を身に着けることで、エコシステム全体で顧客サービスを差別化し、ITの観点からスピードの障害となっている複雑さを低減すること」だと語っています。
「当社が欧州で成功する戦略にデジタル戦略は欠かせないものです。当社は欧州で第一級の物流網を構築しています。よって、単に顧客の対応だけをしていればいいというわけではありません。当社の顧客がその最終顧客に新しいレベルでサービスを提供できるように支援する必要もあるのです。デジタル変革の力により、当社の顧客がそれぞれの事業を最適化していけるように、データ連携のシングル・インターフェースを提供しています。当社が提供する価値は、顧客により評価されるべきものです」
FedEx社の顧客が利用できる新しいサービスの一例をご紹介します。
FedEx社は、早い段階からTBMを取り入れており、TBMの実装では世界の中でも進んだ段階にあります。会社のガバナンスや近代化の取り組みにおいて、TBMが不可欠な要素であったとニック・プリ氏は考えています。「TBMの導入によって大規模なインフラの更新を成功裏に進めることができました。 当社では、ある特定の機能から得られるビジネス価値は、文書化される必要があります。当社のCFOにとっても、日々のオペレーションにいくら支出しているのかを知る必要があります。クラウドでホスティングすべきなのか? コロケーションや自社データセンターでホスティングすべきなのか? このような質問には、データが手元にあり、それを利用してモデル化して分析したり、トレンドを把握したり、変更による影響を可視化できたりすると、簡単に答えられます。インテリジェントなデータドリブンアプローチにより、納得感のある決定を迅速に下すことができます。TBMはこれらの中心にあるものです」
このような対話により、ロボティクスプロセスオートメーション(RPA)といったツールを社内導入することになり、FedEx社の顧客サービス担当者は、より迅速に顧客に対応できるようになり、人工知能や機械学習を取り入れたことで、国際貨物の通関が迅速化し、また、様々なインフラやオペレーションの改善にもつながりました。これらすべてが、顧客体験をより充実させることにつながっています。
ニック・プリ氏によると、FedEx社のITスタッフミーティングはTBMのデータに基づいて実施されるということです。「エクセルのデータで『これが予算、これが計画、これが差異』といった会話をするのではなく、今はTBMのデータを使っています。TBMが提供する洞察を見ているのです。 当社の予算はすべてTBMに入っています。また、すべての計画が取り込まれています。帳簿を締めた後は、ほぼリアルタイムで実績値を見ることができます。世界中のITの状況についてグローバルな話し合いができています」
これらデータにアクセスできることで、ITチームとしての自信が深まり、ニック・プリ氏やそのチームは主要なステークホルダーとより高いレベルで対話を持つことができます。「以前の私の役割は、関係者全員がIT予算について理解できるようにすることでしたが、今はマーケットを向いて変革を推進する役割に進化しています。TBMを活用することで、自分たちの役割が変わりました。単にコストの話をするだけでなく、ビジネス変革や価値について、ビジネス部門のパートナーと対話することができるようになりました。
FedEx社の企業文化では、学習、配慮、成果という3つのことを重要視しています。グローバルな透明性を確保した上で、あらゆるプロジェクトを追跡し、変革の手法を話し合い、自信を持ってスピーディに前に進めていくために、TBMは不可欠なものであるとニック・プリ氏は語っています。「TBMの価値を一言で要約するとしたら、ビジネスのしなやかさと敏捷性が高まること、でしょう」とニック・プリ氏は述べています。
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