企業の概要
Burns & McDonnell社は、ミズーリ州カンザスシティに本社を置く、100%従業員所有の企業グループで、建築、エンジニアリング、建設の各事業を展開しています。世界各地に75を超える拠点に14,000人を超えるエンジニア、建築士、建設技術者、職人などさまざまな人材を擁す同社は、大規模なインフラストラクチャー・プロジェクトの設計および建設をフルサービスで手がけています。建設業界のリーダーとして高い評価を受ける同社は、1898年の創業以来、安全性の高い基幹インフラの建設を通じて地域社会の繁栄を支援してきました。
課題
同社では、長年にわたってテクノロジー支出と予算編成の管理にExcelスプレッドシートを使用してきました。社内の各チームのリーダーは、情報収集のためにお互いに作成したスプレッドシートを交換していました。また、財務部門はデータを取りまとめて調整し、承認プロセスに引き継いでいました。
このプロセスにより、複数の課題が生じていました。予算は会計的視点から編成されていたため、実際のテクノロジー費用や、そうした費用を最適化および削減する適切な方法に関する情報はほとんどありませんでした。スプレッドシートの数値には、その数字に関するインサイトが欠けていたため、最終的に予算差異が発生した際に、財務部門はその理由がわからず説明に苦慮していました。また、使用量(ショーバック/チャージバック)に基づいたテクノロジー費用を各部門に通知するために、財務部門では各部門の使用量に応じてテクノロジー費用を手作業で配分しており、時間がかかるだけでなくミスも発生しやすい状況でした。
解決策
こうした課題が契機となり、テクノロジー・ビジネス管理(TBM)の改善に向けた取り組みが始まりました。同社では、ITBM部門のマネージャーを務めるLynn Reazin氏の主導のもと、候補となるソリューションを複数検討し、IBM Apptio CostingとIBM Apptio Planningを選びました。最終的に、IBM Apptio CostingとIBM Apptio Planningを選ぶ決め手となったのは、経営幹部にIT支出を伝える際に役立つ信頼性の高いIT費用の算出機能と、実際の数字と月次レビュー、それらに基づいた再予測値をシームレスに取り込める予算編成機能でした。また、活発なユーザー・コミュニティーも、IBM Apptioを選ぶ大きな決め手となりました。
Lynn Reazin氏は次のようにコメントしています。「コミュニティは、Apptioを選んだ大きな理由の1つとなりました。ユーザー・コミュニティーは非常に活発でした。私は、問題を解決するには自身と似ていて、同じような問題を解決しようとしている友人が必要だ、といつも言っています。また、コミュニティーではApptioツールに関して活発な議論があり、当社の問題を解決できると確信できました」
成果
データ駆動型のIT費用算出
Burns & McDonnell社では、部門ごとのテクノロジー費用と使用量を手作業で算出していたため、各部門リーダーの間で意見が合わないことがありました。実際の使用状況データが存在しなかったため、テクノロジー料金は主観的な推測を元に算出されており、費用の正当性を経営陣に説明しにくい状況でした。
しかし、同社の主な目標は技術コストの回収ではなく、経営幹部に支出について知ってもらい、その支出を最適化または削減できるツールや手段の提供を通じて、会社全体の業績を改善することでした。
Reazin氏は次のように述べています。「Apptioにより、テクノロジー費用を取りまとめて、実際のラン・ザ・ビジネス(RTB)と関連付けることができました。その結果、かかった費用についてうまく説明できるようになりました。当社の価値観を決めるのは常に経営幹部でした。そのため、実際の支出額を確認できるようになったことで、経営幹部の意思決定の可能性が広がりました。Apptioにより、当社のショーバックやチャージバックの課題を解決できただけでなく、財務部門は実際のデータに基づいて、ITコストを算出できるようになりました」
インタラクティブな予算管理
Burns & McDonnell社の財務部門は、1年に2回、年度の初めと中頃に予算を提出します。Apptioを導入する前は、こうした作業をスプレッドシートで行っていたため、手作業に膨大な時間がかかっていました。
Reazin氏は次のように述べます。「こうした予算の準備には1カ月はかかります。Apptioを使えば、作業はずっと簡単です。財務システムから実際の数値を取り込んで、予算を立てればよいのです。月次レビューを行って予算の使用状況を確認し、必要な場合は、再度予測をし直します。Apptioのインタラクティブな予算管理ツールにより、時間を大幅に節約できました」
信頼性の向上
予算編成とショーバック/チャージバックという2つの主な課題を解決することで、他部門からの財務部門への信頼が高まり、財務部門は真のビジネス・パートナーとして、価値向上に貢献できるようになりました。
Reazin氏は次のように述べます。「以前は、IT部門とビジネス部門は少なからず対立していました。各部門のリーダーから頻繁に数値に関する質問を受けていましたが、当時はテクノロジー費用は増える一方で、打つ手がないと感じていました。しかし、Apptioにより、数字の根拠や数字が変化した理由を説明するのに必要となる詳細情報を確認できるようになったことで、ビジネス・パートナーとして信頼関係を築き、本質的で戦略的な会話をすぐに交わせるようになりました。
こうした緊密なパートナーシップにより、全社的にテクノロジーがどのように使用されているかを深く理解することで、有意義で価値ある議論が可能になりました。また、多くのビジネス・リーダーが費用を節約する方法を見いだし、経費の節減につながっています。
次のステップ
Apptioは、ソリューションの提供を通じて、Burns & McDonnell社のTBMプログラムの強化をサポートしています。このソリューションにより、テクノロジー費用と使用状況データを関連付け、業界をリードする優れた配分モデルに基づいて各部門に費用を配分するとともに、セルフサービス型のレポート機能を通じて、より良い意思決定に役立つ重要なインサイトが得られます。しかし、Reazin氏によれば、Apptioに関して、さらなる計画が進行中とのことです。
同氏は言います。「当社では、これまで主にハードウェア資産とソフトウェア資産に取り組んできました。今後は、サービスの強化、コスト・ドライバーの特定とベンチマーキングに加えて、サービス・オーナーとしての意識向上に取り組みたいと考えています。また、当社は ServiceNowの顧客としてCSDMに多額の投資を行っています。当社のサービス費用を深く理解し、ビジネスの価値をさらに高めるためにServiceNowとApptioを統合することを目指しています」
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Burns & McDonnellによるIBM Apptio活用事例動画
Burns & McDonnellにおけるIT予算管理の効率化
Burns & McDonnellは、IBM Apptio Costing & Planningを活用してIT予算管理を最適化し、プロセスを効率化するとともに、より優れた財務インサイトを活かし、経営陣の意思決定を支援しています。
Burns & McDonnellにおける予算管理の簡素化とIT財務管理の高度化
Burns & McDonnellがどのようにIT支出管理を効率化し、組織内の信頼を高め、ITファイナンス管理における可視性と効率を向上させたかをご紹介します。